真葛焼を値切ってみたら、、、。
みなさんは、何か物を購入するときに、値切ったりすることはありますか?
明治時代、多くの外国人が、真葛焼を購入するため、横浜の真葛窯を訪ねました。
横浜港につくやいなや、旅館にも行かず、まず最初に人力車で真葛の工場へ行くという人が多くいたようですから、当時いかに真葛焼が評価されていたかがよくわかります。
外国人の中には、真葛焼を購入する際、値切ったりする人も多くいたようです。
そのような場合、香山はどのように対応していたのでしょうか?
文献には次のようなエピソードが載っています。
外人がもし、「高すぎるからまけろ」というような場合があったとすると、香山は「値引は一切しないが、ご希望ならタダで差上げる」と言うので、外人も香山の態度に感服してしまう。
また横浜にいる外国人が、窯を開けるときの状況を観察したいと望むと、その日時を知らせてやり、彼が見物に来たとき、香山はいちいち製品を窯から取り出して点検し、もし自分が満足できる仕上がりでなかったものがあると、その場で打ち壊したので、これを見た外国人は真葛焼の価値を理解して、以後は真葛の製品を値切る者はいなくなったということである。(一部現代語訳)
「横浜市史稿 産業編」(昭和7年11月26日)
自分の作品に対する自信と、作品を大切にしているからこその対応ですよね。
こういうエピソードからうかがい知ることができる香山の人間性に、とても惹かれます。
僕なんて、国際化の進んだ今日でも、外人が目の前にくるとついあたふたしてしまいますが、時は、開港間もない明治時代。
そういう時代に、外人相手に、びしっと自分の考えを述べる香山。
やっぱり香山はすごいんです!!
今日もブログを見ていただきありがとうございました。
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