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宮川香山 香山を賞賛した外国人 

前回までのブログで、ドレッサー、ブラッドストリートを紹介しました。

今日は、ジャーナリストで紀行作家の「エリザ・R・シッドモア」さんの言葉をご紹介したいと思います。

SYDMORE.jpg
Eliza Ruhamah Scidmore (1856-1928)

彼女は、明治期に眞葛窯を訪問し、宮川香山のことを「太田の魔術師」と表現し、賞賛の言葉を記しています。

「存命中の作家で最も工夫に富み、最も天才的な陶工は疑いなく宮川香山である。香山は京都近郊の真葛ヶ原に生まれ、約三十年前、横浜近郊の太田村に窯を築いた、、」

「太田窯(香山)は直ちに、桃釉、薄緑釉、紫釉、枯葉色の褐釉、鏡面のような黒釉、パールがかった灰釉、月光のような青釉、中国皇帝が身に纏うような黄釉、珊瑚のようなオレンジ釉、赤雲釉と、とりどりの釉薬を生み出した。」

「桃釉の風合いは見事というしかなく、焼成されひびの入った釉薬や、素地に施された浮彫りは、賞賛の言葉がみつからないほど素晴らしい。」

「真葛独特なのは灰紅色の釉の下に影のように描かれた図柄で、桜の花、竜、月に松ヶ枝、影のようなコウノトリなどが繊細に描かれ、刻まれたものである。コペンハーゲンの陶芸家は太田の魔術師のこの名品をこぞって真似ようとしたものである。」

ニューヨーク ハーパーズ ウィークリー 紙より



コペンハーゲンが香山の模倣を行っていたことがわかる記述も見られますね。

次回のブログでは、シドモアに「灰紅色の釉の下に影のように描かれた図柄で(略)、影のようなコウノトリなどが繊細に描かれ」と表現された作風の作品をご紹介したいと思います。

冬の風情溢れるとても素晴らしい作品ですので、ご期待ください。

今日もブログを見て頂き、有難うございました。


眞葛 博士


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