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小品でも決して手を抜かない仕事 宮川香山

みなさん、こんにちは。

近年里帰りを果たした、とても愛らしい作品をご覧いただきたいと思います。




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初代宮川香山作 個人蔵 宮川香山真葛ミュージアム保管





この作品のサイズはわずか8センチほど、、、。
非常に小さな作品です。


しかし、趣ある花瓶の造形、釉下彩による風情溢れる絵付けなど、どこをとっても手を抜いたところはなく、例えようのない美しさを感じます。



私の尊敬するある方は言いました。


「手のひらに収まるくらいの小さな作品の美しさを感じとり、それを愛でることは欧米人にはなかなか難しい。わたしたちアジアの人々が備えている素晴らしい感性だ」と。


初代香山は、小品ならではの魅力があるということをわかっていたからこそ、決して手を抜かずに、日本的な感性を象徴する作品として、多くの極めて小さな花瓶の作品を残したのでしょう。

ミュージアムでも大きな作品を見たがるお客様が多いのですが、いつか10センチ以下の優品ばかりをセレクトして企画展を行いたいと考えています。


今日もブログを見て頂きありがとうございました。
真葛 博士


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