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宮川香山 ”金工”との驚きのコラボ作品

皆さん、こんにちは。

今日は大変珍しい作品をご紹介したいと思います。

陶芸家である初代宮川香山が、” 金工 ”(鋳金)とコラボレーションし製作した作品です。





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初代宮川香山作   宮川香山 眞葛ミュージアム保管





雲海の荒波は、盛り上げの技法を使い表現されています。

龍を引き立てるために抑えられた色彩は、純白からうっすらとピンクがかった色調へとグラデーションで仕上げられており、気品ある作品に仕上がっています。

”金工”の部分は上からぴったりとはめるような形で仕上げられています。



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この龍も、鉄とは思えないほど、細部までとても緻密に製作されていますね。






ところで、以前このブログでは”芝山”とコラボした初代香山の作品もご紹介しました。
→ http://kozan.blog.so-net.ne.jp/2011-10-25-1




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初代宮川香山作  眞葛ミュージアム保管




”芝山”は、貝などを彫刻し、漆器などに象嵌し製作する工芸技法ですが、漆器ではなく、かつ平面でない陶磁器に象嵌させるアイデアにも本当に驚かされます。






このように、初代香山が他の明治工芸とコラボレーションした作品を見ても、初代香山の開拓精神を強く感じ取ることができるのです。



今日もブログを見て頂き有難うございました。

眞葛 博士







P.S.

NHKの日曜美術館を見ていたら、宮川香山が作陶していた眞葛窯の窯跡に足を運びたくなりました。

三代宮川香山の次男で、元眞葛ミュージアムの名誉館長でいらした故宮川博明さんの話を思い出しながら窯跡を散歩しました。


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ちょうど白い車が止まっている辺りが、眞葛窯の正門があった場所になります。

この坂道には、外国人たちを乗せてきた人力車が列をなしていたといいます。

道を進むと、

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左手には、窯跡を示す看板が掲げられています。

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少し戻り、

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白い車の手前の路地を左に曲がり、右手を見ると、眞葛窯の面影を唯一残すレンガ壁が現存しています。

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レンガ壁を右手にみながら路地を奥に進めば、

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この辺りは隠居所があった場所で、一段高い場所付近には登り窯がありました。

眞葛窯では熊も飼育されており、横浜の宮川家には、ちょうどこの付近で熊が撮影された写真が残っています。

眞葛窯をより高い位置から見てみましょう。

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写真の左下一帯、1000坪の敷地が眞葛窯でした。かなりの高台、そして傾斜地にあったことがわかります。

現地には、このような看板も立てられています。

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看板の左側が窯の跡地だと誤解されやすいのですが、窯の跡地は道路の右側の下った部分一帯になります。


かつて栄華を誇った眞葛窯も、横浜大空襲により被害を受け、窯は閉鎖となります。

そして、現在ではご覧のとおりの閑静な住宅街へと変貌しています。

時代の移り変わりと、初代宮川香山の作陶に思いを馳せ、歩いて参りました。
























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「宮川香山 眞葛ミュージアム」が紹介されました。

宮川香山 眞葛ミュージアムが、NHKの「日曜美術館」のサイトで紹介されました。


「横浜へ 宮川香山と眞葛焼旅」
→ http://www.nhk.or.jp/nichibi-blog/400/247647.html


ありがとうございました。
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