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宮川香山(真葛香山) 発掘された陶片(2)

皆さん、こんばんは~。

今日は昨日に引き続き、6月の調査で発見された興味深い陶片をご紹介したいと思います。


それでは早速、その陶片の写真をお見せしましょう。

DSC06397.jpg

裏面には、「眞葛」ではなく、「  亭」と銘が確認できます。

そうです。

この陶片は、初代香山が亡くなる3年前に立ち上げた幻のブランド「狸亭」のものなのです!

DSC05224.jpg
(横浜市歴史博物館蔵 眞葛焼 狸亭 台帳)

「狸亭」のことは、2年程前にブログに書かせて頂きましたね。

http://kozan.blog.so-net.ne.jp/2009-03-24-1
http://kozan.blog.so-net.ne.jp/2009-03-26

「狸亭」は、初代香山により、わずか3カ月だけ製作されていたブランドです。

今まで約10年間、真葛焼を収集、研究している僕であっても、わずか3点しか現物を確認したことがありません。

一つは宮川家本家に伝わる「狸の徳利」。

そしてあと二つは写真の「夫婦狸」と「狸の水注」です。

EN-8-1.jpg
初代宮川香山作 「狸亭 夫婦狸」 (世界に愛されたやきもの 初代宮川香山作品集)より
http://kozan-makuzu.com/book.html

EN-7-1.jpg
初代宮川香山作 「狸亭 狸の水注」 (世界に愛されたやきもの 初代宮川香山作品集)より
http://kozan-makuzu.com/book.html


今回発見された「狸亭」の陶片も、大正2年の8月から11月の間に製作されたものと考えられます。

DSC06397.jpg

破片であっても、じっくりと観察することによって、その一つ一つに物語があることが分かります(笑)。

陶片学もなかなか楽しいですね~。



今日もブログを見て頂き、有難うございました。

眞葛 博士



(2011.11.10追記 山下居留地遺跡で、眞葛焼の狸亭と思われる遺物が発掘されています。
 詳細はこちら → http://kozan.blog.so-net.ne.jp/2011-11-10  )
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