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宮川香山(真葛香山) 発掘された陶片(1)

皆さん、おはようございます。


以前からお伝えしておりますが、眞葛窯の跡地に建つ住宅が建て替えられることとなり、先々月土地所有者のご厚意で、更地となった約1週間発掘調査を行わせて頂きました。

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現在は新しい建物の建設のためコンクリートの基礎が築かれ、もう発掘調査はできない状態になっております。

限られた短い期間でしたが、Aさんとそのご家族のおかげで実に興味深いたくさんの陶片を発見することができました。

今日はその一つをご紹介したいと思います。

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(2011年真葛窯跡地発掘陶片)




1910年日英博覧会に出品された真葛焼で、「氷窟に白熊高浮彫花瓶」という作品があります。

ケネス・ディングウォールに買い上げられ、現在ではイギリスの ヴィクトリア&アルバートミュージアム に収蔵されている作品です。

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(1910年日英博覧会出品作品 ヴィクトリア&アルバートミュージアム蔵)

つららの先端の薄い水色の水滴のような表現や、ブルーの釉薬を効果的に使用している点など、とても素晴らしい作品です。


今回発掘された破片を見てみましょう。

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日英博覧会の作品もアップで見てみましょう。

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破片を注意深く観察してみると、つららの先に若干水色を帯びた透明の釉薬が水滴のように施されているのが観察できます。

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このように、資料的にもとても重要な陶片が数多く発見されたのです。

1910年に日英博覧会へ出品された作品と同じ作品を、手にとりじっくりと観察することができるなんてロマンですね~。(破片ですが、、、笑)


この陶片も、発見されて本当によかったと思っています。

これらの破片は、横浜、いや日本の宝物です!(笑)


これからも少しづつ発掘された陶片をご紹介していきたいと思っています。

今日もブログを見て頂き、有難うございました。


眞葛 博士


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